3Dレーザスキャナ設置状況
片平の仕事Katahira’s Works
中国支店における3次元技術活用事例を紹介します。
豪雨によりした流入した土砂が道路下の暗渠を塞ぎ、道路が浸水しました。前後の開渠に比べて暗渠部分は断面が小さくなっていたため、暗渠部分に土砂等が詰まったことが原因です。
そこで、暗渠水路の位置関係、高低差(勾配)を計測に3Dレーザスキャナを利用し、復旧設計に活用しました。
(計測時間:1時間/1箇所あたり10分程度)
3Dレーザスキャナ設置状況平面図
豪雨により工場裏の水路が決壊し、工場敷地に水が流れこんできた事例です。
現況では、水路や里道が確認できない。また、上流の畑からの水の受口も確認できなかったため、ドローンによる空撮を行いました。(空撮時間 10分)工場の大きさや、水路延長、高さ関係を計測するために3Dレーザスキャナを利用し、復旧設計に活用しました。
(計測時間:20分/1箇所あたり10分程度)
複数の県道を含め複雑な地形に架かる橋梁を3次元モデルと点群データを統合して3D空間にわかりやすく可視化しました。これらを、景観検討、既設構造物との干渉確認、建築限界確認、俯角75°確認、上下部工整合確認、架設検討、点検設備動線確認などに活用しました。また、3次元モデルに時間軸を付与して、架設ステップシミュレーションをわかりやすく可視化しました。
(計測 全日/計測箇所 27箇所/1箇所あたり10分程度)
3次元モデルと点群データとの統合
高架橋を通過する車両による広告看板の視認性を検証するため、橋梁詳細設計の3次元モデルと点群データを統合し、3D空間上に可視化しました。走行視点における見え掛かりのシミュレーションを行った結果、高架橋に設置する遮音壁を透光板にしても看板は視認できないことを確認し、通常の遮音壁を設置することになりました。
橋梁設計において3次元モデルと点群データを統合し、3D空間上に可視化することで、景観検討、干渉確認、施工ステップシミュレーションおよび自動数量算出などを行った例です。3次元での可視化を活用することで、人が立ちいれない場所での寸法計測が可能となります。また、これらの情報を共有することで、設計協議の円滑化を図ることが可能です。
中国支店技術部 上田 啓一郎(2006年入社)