トップメッセージ

株式会社片平新日本技研は2017年に片平エンジニアリングと新日本技研の合併により生まれた会社です。

片平エンジニアリングの創業者である片平信貴は、名神・東名高速道路の計画・設計を旧建設省・日本道路公団において中心となって進めてきた技術者であり、欧米スタイルの提案型コンサルタントを目指して同社を創立しました。創立以来、一人ひとりの技術者が、その専門分野で本当の意味のコンサルタントであるよう技術の研鑽に努め、わが国の高速道路網形成に大きな貢献をしてまいりました。

また、新日本技研の創業者である佐々木道夫は、わが国の橋梁設計が本格的に展開する時期に、発注者から高い信頼を得た橋梁分野の真のコンサルタントであり、片平と同様に欧米型のコンサルタントを目指し、中立的な立場を厳守すること、技術の陶冶に努めることを目標に掲げ同社を創立しました。創立以来、高度な専門技術に基づいた良質な技術サービスを提供し、「横浜ベイブリッジ」「かつしかハープ橋」を含め13橋で土木学会田中賞（作品部門）を受賞し、わが国の橋梁分野の発展に貢献をしてまいりました。

それぞれの社が半世紀の歴史の中で、「道路の片平」、「橋梁の新日本」と呼ばれるまでに至り、合併後の当社は、それぞれの社の創業精神を融和・継承し、さらに飛躍を続けてまいります。

昨今は、少子高齢化・人口減少、経済・交通・情報のグローバル化、情報技術の進展、気候変動などにより、わが国のインフラを取り巻く環境は大きく変化し、インフラの老朽化の進展、DX化の大きくて速い流れ、働き方の多様化など、不確実性の高い時代となってきています。このような動きは、調査から維持管理までを三次元化、デジタル化し情報を一元化するCIM(Construction Information Modeling)や、移動として交通機関を使ったモビリティを１つのサービスととらえるMaaS(Mobility as a Service)などに見られています。

このような情勢変化に対応し、当社は設計のCIM化、大規模修繕・更新、公民連携事業、ICT関連事業などの業容を拡大するとともに、海外では片平エンジニアリング・インターナショナルと連携して海外事業を拡大してまいります。また、われわれは半世紀インフラ整備に関わり続け、道をつくる技術、まもる技術、つかう技術を発揮してきましたが、インフラはこの先、次のステージに入り「道を見直す技術」が重要になります。少子高齢化、コンパクトシティ、物流効率化などが叫ばれる中、インフラの見直し、シェアリングなどを含めた「インフラ機能の高度化・集約化」に資する技術の提供を行います。

コンサルタントは社員が財産です。働き方改革により、従来型ワークスタイルの見直しや、AI/RPAなどのICT技術の導入を通じて生産性の向上を図り、併せて職場環境の改善を図るとともに、積極的にワークライフバランスに取り組みます。
「社員を大切にした経営」により企業価値をさらに高め、よりよい社会の実現を目指し、社会に貢献する「交通インフラ総合コンサルタント」として力強く歩んでまいります。今後とも皆様のご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長
山﨑 幹夫